ノリス・アピート(鼻笛)ってどんな楽器




鼻息で吹くから鼻笛。読んで字のごとしの楽器です。
鼻笛の上の穴に鼻をつけ下の穴の上下に口をつけて鼻息を吹き込みます。


構造写真

写真の丸の部分が鼻を当てるところになります。
この部分が管になっています。この管を通して鼻息を口に送り込む形です。

送り込んだ息を口を共鳴箱にして増幅するという構造になっています。オカリナの構造とよく似た構造です。
オカリナでは前面に空いた穴を指で塞ぐことによって空気の振動距離を変えて音程を変えますが、
鼻笛では口の大きさ(基本的には奥行き)を変えて振動距離をコントロールすることで音程の変更を行っています。
口の大きさを変えて音程のコントロールをするって言うとちょっと難しそうに聞こえますが、
口笛も同じコントロールを行っています。でも口笛ではどの口の大きさにしたらどんな音程になるかはわかりません。
その音を出そうと思えば人間のフィードバック機能によって自動的に調整されてその音が出てしまいます。
鼻笛も同じでその音を出そうとすれば良いだけです。
鼻息を口に吹き込んで口の大きさを変えるのですが、 その時にこの音を出したいと思えばそれだけでその音が出てしまうのが鼻笛という楽器です。
言ってみればオカリナと口笛を合体させたのが鼻笛という楽器なのです。

鼻笛

2007/4/18 こんな楽器に出会いました。

吾野@埼玉県にある久須美陶房と言うところにおじゃましたとき この楽器を手渡され、その素晴らしさに魅了されてしまいました。

鼻から口に息を吹き込み、口の形と大きさで音程を取ります。口笛の音程の取り方と 近い感じの演奏方法です。

これだけのもので3オクターブを超える音域を持っています。ちょっと驚異的です。
音質的には口笛とオカリナとケーナを合わせたような感じです。

                       

ノリス・アピート(鼻笛)ってどうやってできたの?
作者の佐々木さんにちょっとお伺いしました。

佐々木さんがアメリカに旅行されたときに子供のおもちゃとしてプラスチッック製のものを紹介されたそうです。
その笛をみて佐々木さんがこれを陶器で作ったらきっといい音が出るに違いないと考え、作ったものだそうです。

最近、この笛を木製や竹製で製作されている方も出てきておりいろいろな広がりが出てきています。
まだまだ、世間ではほとんど知られていない楽器ですが、世界中に広げていきたいと思っています。

構造や今のところ通説となっている歴史等に関してはKINDLE電子ブックに紹介してありますので、よろしかったらご覧になってみてください。
最初の数ページ(鼻笛の構造解説部分)は試し読みも可能となっています。


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